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2月18日(月) 何とかしなくちゃ
会社の帰りにJJさんとばったり会う。
元ルームメイトの仕事仲間という中途半端な知り合いのJJさんとは半年に一度くらい道でばったり会った時に立ち話をする程度の仲。お互いの電話番号さえ知らない。「JJさ~ん」と声をかけると、一瞬「???(誰だっけ?)」という顔をしたあと「あ~、いや~大きく成長したねぇ~。」だって。
「えっ、ふ、太った?」と動揺を隠せない私。「えっ、そうでしょ?だって顔が丸くなった。」と当然のように言うJJさん。そ、そう言えば以前の最高体重が最近は平均体重になりつつある…。
別れぎわに「今度会う時は『小さくなったね~』と言われるように頑張ります。」と言うと、「別に頑張らなくてもいいけどね、じゃあまたいつかどこかで!」人の心をかき乱しておいてさわやかに去っていく彼…。
しかし自分では「太った、太った。」と口癖のように言っているくせに、人に指摘されると予想以上に響くな~。Knowing is half the battle(問題がある事に気づけば、それは半分解決しているようなものだ、という意味)という言葉があるが、私の認識はかなり甘かったらしい。ほんと何とかしなくちゃ。
2月16日(土)シュガーヒルビストロ
S朗さんとK吾さんとハーレムのジャズクラブに行く。
シュガーヒルビストロという去年できたジャズバーがいい感じだと聞いたので、行こう行こうと内輪で盛り上がっていたのだ。
ハーレムルネッサンスの頃の高級住宅地、シュガーヒルの一角にあるタウンハウスを改装した店内は、幅が異常に狭く、奥に長い作り。綺麗に改装してあってなかなかいい感じ。大きめのマティーニグラスを片手におしゃべりに興じている30代ぐらいのアフリカ系アメリカ人のカップルやグループが多い。クサいコピーライターだったら、「お洒落でヒップな若者が集うアーバンな社交場」とでも言いそうな客層だ。
私達もとりあえずバーに陣取って話していると、S朗さんが言う。「この前さあ、俺トライアッドでライブやっただろ?あん時のドラマー、演奏中はこいつエルビンみたいな凄いプレーするなぁーって感心してたんだよ。それがさぁ、ウチに帰ってテープ聴いてみると結構インチキやってるんだよな~。わぁーってメチャクチャ盛り上がってだんだん収拾つかなくなって、適当な所でベースに合わせて強引にジャーン!って終わらせたりね。ガッカリだよ。珍しいよ、あんなインチキなの。」
そのうち演奏の興が乗ってくると、S朗さん「おっ、このドラムいいねぇ~。ちょっと待って。」と言って一人演奏を聞きやすい所に行く。戻ってくると「いやぁー、いいよこのドラム。聖子も向こう行って聴いて来いよ。」確かにスネアの音もシンバルの音もいいし、ソロではむちゃくちゃ熱い演奏をしている。叩いているのは二十代半ばくらいのかわいい顔した黒人のドラマーだ。いいんじゃないの、なかなか。こういう「意外によいプレイ」を聴きたくて私達ハーレムまでわざわざ来たんだし。
セットも終わり、2軒目のお店に移動しようと私達はドアに向かう。ドレッシングルームなどないのだろう。お店の入り口近くに休憩中のミュージシャンが立ったままたむろしている。
すると「おっ、ダ、ダミアン?」というS朗さんのうろたえた声が…。なんと今日のドラマーはさっきS朗さんが話していたこの前共演したドラマーだったのだ。S朗さんも一緒に演奏したくせに顔見てすぐわかんないかなー。「ユーサウンドグーッド、メーン」と言って電話番号を交換する、ミュージシャン同士のお決まりのパターンの会話がひとしきり交わされる。
後で「インチキじゃなかったの?」とからかうと、「イヤー、あいつうまくなったよ。若いっていいねぇ。短期間でこんなにうまくなるんだもん。」だって。まったく調子いいんだから。
2月12日(火) チキングラーシュ
アメリカに来て初めて食べたものに、クスクスとグラーシュがある。
クスクスは知っている人も多いと思うが、モロッコの主食でパスタの原料でもあるサモリナの粒。ちょっとボソボソしていてソースをかけたりサラダにして食べる。グラーシュはハンガリーやロシアの東欧の料理で、ひらたく言えばスープたっぶりの肉と野菜の煮込み。日本の料理だったらビーフシチューに一番近いかな。ビーフだけじゃなくて、仔羊やチキンなどいろんなお肉を入れて作る。トマト味やブラウンソース味の事が多い。
会社の裏にあるスープ専門店でお昼に食べたモロッカンクスクススープがあまりにおいしかったので、家に帰ってクスクスとチキングラーシュもどきを作ってみる。クスクスは塩とオリーブ湯を入れた水に入れて火にかけ、水気がなくなるまでかきまぜる。最後にバターを落とし、フォークでバラバラにする。
グラーシュはレシピがないので適当ににんにくと玉ねぎをオリーブ油で炒め、チキンを加え、後はマッシュルームやズッキーニ、オクラなどの野菜を加えてトマトソースで煮て、料理用ワインやしょうゆ、ソースなどを味見しながら入れる。グラーシュはもともと「ごった煮」のような意味らしく、冷蔵庫にあるものを適当に放り込んで作ってもそれらしくなるから不思議。
以前、鶏の丸焼きが残ったのを同じようにして圧力鍋で煮たら、こってりした最高においしいグラーシュができたのだが、あれはやっぱり骨から味が出たのだろう。今日は骨つきのもも肉で作ったら「ま、こんなものかな。」という出来だった。ドミグラスソースを入れればもっとおいしくなったかもね。でもなぜかこちらではドミグラスソースは手に入らないのです。
2月9日(土)Beautiful Mind
ラッセル・クロウ主演の映画「ビューティフルマインド」を見る。
アカデミー賞受賞間違いなし!の前評判が高いので期待していたのだが正直期待はずれだった。
別に駄作とは思わないが、そこまで大騒ぎする事があるかなぁ?というのが率直な感想。
ラッセル・クロウのちょっと変人じみた若い天才の演技ははまっているし、主人公が精神分裂病だとわかる場面はインパクトがあるが、その後は今ひとつ盛り上がりにかける。しかしテーマや全体的なトーンはアカデミー向きだし、きっと賞はいくつか取るだろう。
2月2日(土) 永遠の仔
鮭とにんにくのアンチョピ鍋で体を暖めたのもむなしく、目が覚めたら見事に大風邪をひいていて、起き上がれない。
一日中布団から出ず、先日から読み始めた「永遠の仔」を読破。今さらだが日本で話題になっていたと聞いたので読みたかったのだ。ベストセラーになっただけあって読ませる。一章ごとに過去と現在が交錯する構成がうまい。先が気になるばかりにやめられず、一気に読んでしまった。
2月1日(金) 鮭とにんにくのアンチョピ鍋
最近仕事がトラブル続きでストレスがたまっているせいか、どうも風邪をひいたようだ。
風邪のひきかけには栄養があって体が暖まるものを食べて睡眠をたっぷり取るのが一番、という事で、今日は以前から作ってみたかった洋風鍋「鮭とにんにくのアンチョピ鍋」を作ってみた。
材料は生鮭、にんにく、缶詰のアンチョピとクレソン。
だし汁に皮をむいたにんにくを丸のまま入れて一煮立ちさせ、ぶつ切りにした鮭とこまかく切ってペースト状にしたアンチョピを入れる。火が通ったらクレソンを入れてさっと煮る。
簡単この上ないし、日本食料品店や魚屋に行かなくても近所の普通のスーパーで買える材料だけで作れるのが気に入った。家に帰る頃にはスーパーしか開いてない事が多い私にとっては、帰りが遅くなったけど鍋物が食べたい気分の時に便利だな。