A P R I L, 2002

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4月27日(土) 花の絵日記
 今日は絵日記です。ブルックリン植物園の桜祭りに行ったので。えっ、手抜きですって?まぁとんでもない。
 

【Sakura】
これこれ、これが見たかったのよ。

【Lilac】
ライラック(たぶん)。いい匂いでした。

【Snowball】
Chinese Snowballというそうです。こでまりならぬ大でまり?

【Tsutsuji】
つつじも満開

【Sakuranamiki】
さすがにスゴイ人出でした。


4月22日(月) ヘレン・メリルと津軽三味線
 今日のブルーノートは日本人人口密度が90%近い、という異常な雰囲気。というのも、FM青森の企画で「津軽三味線とジャズの共演」というヒジョーに斬新な(!)顔合わせなのだ。まず今サボイジャズから売り出し中の、アキコ・グレースがトリオで演奏。次に青森からいらした津軽三味線奏者3人とジャズドラマーの共演でジャズスタンダード、テイク5を演奏。それにかぶせて3人の先生である長谷川 裕二さんが「リンゴ追分」を歌う、という渋さだ。その後ニューヨーク在住の加納美佐子さんがピアノトリオで演奏した後、ヘレン・メリルがボーカルで参加。最後に加納さんのトリオ、ヘレン、三味線の3人全員で「五木の子守唄」をジャズアレンジで、という内容だった。
 この企画が持ち込まれた時は正直どうなる事かちょっと不安だったが、大盛況だった上に、三味線目当てで来てくれた日本人のお客さんのみならず、欧米人のお客さんもやんやの大喝采で心底「ホッ」とした。メディアからの問い合わせも格段に多く、テレビ2局のカメラが入り、新聞、情報誌の取材もたくさん入っていた。
 この公演は録音してFM青森で放送される他、後でCDにする計画もあり、そのコーディネートでここ2ヶ月ほど自宅にまで毎日のように電話がかかってきていたのだ。通常の仕事に加えてだからたった一日のために費やされる仕事量の多さに閉口していたのだが、こうして結果がよしと出ると苦労したかいもあったというものだ。仕事って、何の問題もなくてスムーズにいっている時より、問題が山積みで大変な時の方がいい仕事をしているような充実感があるから不思議。これってただの錯覚で、やっぱりスムーズにいっている時の方がいい仕事をしてはずなんだけどね。

4月19日(金)Your Mother, too
 メキシコ映画「イー・ツー・ママ・タンビエン (Y Tu Mama Tambien)」を見る。
 一日の間に二人の友人からそれぞれ「エクセレント!」「You MUST see it!」「The best movie in years!」と配給会社の宣伝文句のような事を興奮気味に言われては見ないわけにはいかない。
 それ以外の基礎知識はほとんどなくて見たのだが、確かに久々に「濃い」映画だった。いろんな意味でね。
 舞台はメキシコ。夏休みを迎えた17歳の少年二人が魅力的な年上の人妻と出会い、ひょんな事から3人で車で海を目指して旅をする事になる。ロードムービーでもあり、いわゆるComing of Ageフィルムでもある。17歳の少年という事は頭の中にあるのはセックスの事ばかり。当然あからさまなセックスシーンもたくさんある。
 セクシーでどこかミステリアスな人妻は、上品で常識人、という第一印象を裏切る奔放さを発揮して二人の少年を翻弄する。実は彼女にとっては深--い悩みを抱えた上で出た旅だったのだ。少年同士の感情が交錯する中で、お互いが隠していた事が露呈したり、忘れていたはずの子供の頃の感情が蘇ったりして、奇妙な旅が終わるころには、親友だったはずの二人の関係は劇的に変わっている…。
 タイトルは「お前の母親もさ。」という意味で、どういう文脈で使われるは見てのお楽しみ。私はこのセリフが吐かれた瞬間に、二人の友情は完全に決裂したと思う…とだけ言っておきます。

4月17日(水) Lucky Day
 ランチのついでに会社の裏の中古レコード屋「ディスコラマ」に行く。
 おおっ!エラ・フィッツジェラルドのソングブックのベスト盤と、昔カセットで愛聴していた「ガーシュイン・ソングブック」と「コール・ポーター・ソングブック1」と「ロジャーズ&ハート・ソングブック1」がごそっと売りに出ているではないか。エラ・フィッツジェラルドのソングブックは時間はかかっても全部揃えるつもりだから、嬉々としてすべてまとめて「これ頂くわ。」
 当然午後のBGMはオンリー・エラ。彼女だったらオフィスの誰からも苦情は出ない。

4月15日(月)アメリカナイズ2
 渋谷駅で番号案内に電話しようとしたのだが、番号案内の104がどーしても思い出せない。もう少しで出てきそうなのだが、出てきそうになるとアメリカの番号案内411が頭の中でちらついて邪魔をする。104なんて日本に住んでいれば常識だから書きとめたりしてないし、手元のぴあマップにだって出ていない。
 迷いに迷ったが、時間もないので意を決して隣で電話をかけようとしていた女の人に「あのー、番号案内って何番でしたっけ?」と聞いた。
 ちょっと体を引き気味にして教えてくれたあの女の人は、きっと私の事を異常に日本語がうまいアジア人か、若年アルツハイマーか、メメントの主人公と同じ病気持ちかのどれかだと思った事だろう。
 しかし104が思い出せなかったのはかなりのショックだった。日本を留守にしている時間の長さが身にしみる。

4月10日(水)アメリカナイズ
 兄の結婚式に出席するために急きょ帰国。ANAの機内で、邦画「冷静と情熱のあいだ」を見る。
 あざとい…。あざとさもここまでくると感心してしまうぐらいだが、先が気になるばかりに最後まで見てしまった。すごく現実離れした設定なのに、割と説得力を持って見せる。日本のテレビドラマを見る度に、そのくだらなさと安っぽさにがっかりするが、ドラマがせめてこのぐらいのクオリティーだったら…と思うのは求め過ぎか?
 映画の中盤や終盤で、本当は互いに思いあっている過去の恋人同士が再会するシーンがいくつかあるのだが、二人とも自分の感情を押さえて、今の恋人とうまくいっているふりをしたり、握手をするだけで別れたりする。その度に、「何で相手を見つけた瞬間に駆け寄って情熱的なキスをしないの、この二人は~!?えーい、じれったい!」
 …と結構「本気で」思っている自分を発見。以前はそういうわかりやすい成りゆきのアメリカ映画を見るとその単純さと趣のなさにあきれていたのに、いつのまにかアメリカ人  になったもんだ、私も。

4月2日(火) ラタトゥイユ
 …って何とも日本語になじまない響きの言葉だ。そのせいかなぜか昔から「憧れ」のようなものをものを抱いてた。
 フランスのそれも家庭料理で野菜たっぷり。水を加えず野菜の水分だけで煮るから野菜の味が生きているのよ、なんて説明を受けると「うーん、メイクセンス!」という感じでますますおいしくて当たり前のように感じてしまう。
 その割には自分で作ると、「うーんこんなものでいいのかなぁ?」と今ひとつ自信が持てない味にしかできなかったのだが、見つけたのだ、私は。ラタトゥイユを確実においしくする秘密のスパイスを。
 GoyaというメーカーのSazonがそれ。Sazonはスペイン語で(たぶん)シーズニングのシーズンという意味だと思う。オレンジ色の粉末をパッパッと振ってから煮込むと、あ~ら不思議、いつものラタトゥイユがびっくりするぐらいおいしくなる。ラタトゥイユに限らず、スープやパエリャなどいろいろな料理に使えるが、トマト味に特にあうようだ。このGoyaというメーカーは南米の調味料や缶詰め類だったら大体何でも作っている有名メーカーなのだが、Sazonが入るとどんな料理でも一気にラテン系の味付けになるところがおもしろい。
 今書きながらこの中にはいったい何が入っているのだろう、と原材料を見てみると塩、にんにく、クミン、コリアンダーなどなど。グルタミン、Yellow5, Red 40とも書いてあるので、「買ってはいけない」ではとてもご推奨されそうにない。

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